貴社の事業についてお教えてください。
カクイチ建材工業は、昭和42年に設立されたカクイチグループの会社で、小型プレハブやガレージ、各種屋根材などの製造を行っております。
田玉様の普段の業務内容をお教えください。また、理念共振(Yoruka)プログラムを体験する前に抱えていた課題を教えていただけますか?
カクイチグループのガレージ部門の製造元として代表を勤めている他、グループ事業の一つである環境事業(太陽光等)の取締役も勤めています。
当社は「縁」を大切にしております。お客様とのご縁はもとより、パートナー企業、社内のメンバーとの縁も大切です。こうした背景もあって、社内のコミュニケーションについては常に改善を積み重ねており、「情報の民主化」を目的に、Slackを2018年に導入しました(参考記事:https://slack.com/intl/ja-jp/customer-stories/historical-kakuichi-boosts-decision-making-speed )。
Slackの導入によって、当社はいわば「大きな体育館で営業と製造が一緒に仕事している」ような状況になりました。部門間のつながりがとても強固になり、他社からも「御社はなんで営業と製造がそんなに仲良いのですか?」と言われたりします。
コミュニケーションツールの導入をはじめとしたさまざまな施策の積み重ねによって、社内のご縁のあり方は日々改善しています。ですが、当社はガレージ製造工場であり、工場では約100名のメンバーが3交代制を敷いて、日々業務を進めてくれています、このような変則的な勤務形態になると、どうしても現場では不満が溜まってしまいます。
Yorukaプログラムを知ったときの経営課題としては、工場という特殊な勤務形態は従業員の心理的安全性の低下につながっているのでは?という仮説でした。
理念共振(Yoruka)プログラムを知ったきっかけは?
グループ代表の田中が旗振り役として、Interbeingさんの「産業僧対話」をカクイチは導入していました。その経緯から、社長から私や他の経営陣に「自分を外からみるプログラムをInterbeingさんが持っている」とのことを伺いました。
理念共振(Yoruka)を体験してみようと思った理由は?
Yorukaを知ったのは社長からの案内でしたが、「共に働く仲間の集合意識が共鳴する場を創出し、肩書きやポジションではないPerson to Personの関係を開くことで、一つの組織としての生命力を高めるプログラム」であると知り、いまのカクイチには必要な取り組みで、それはまず自分が体験してみる必要があるんじゃないかな、と考えました。
実際に、理念共振(Yoruka)プログラムに参加してみてご感想はいかがでしたか?
私を含めた3名の経営陣が同時にプログラムを受けました。最初は、どのようなプログラムなのか、実際に受けるまで一切わかりませんでした。私は「なにごとも経験」と普段から考えているのですが、Yorukaについては「何をするんだろう」という不安がありましたね(苦笑)。
Yorukaプログラムは、事前課題として「仕事における”モヤモヤ”を挙げる」ことをしておいたうえで、
1.一緒にプログラムを受けた3人で、自身のモヤモヤを相互に発表
2.モヤモヤに関連する相手と実際に対話をしてくる
3.1回目で感じていたモヤモヤが、2を経てどうなったか3人で振り返る
というワークがありました。
プログラムを一緒に受けた他の2名は、私と同じような立場にいることから、普段からよくコミュニケーションを取っています。それでも、プログラム中の対話では「えっ、そんな悩みを抱えていたんだ」と初めて気づくことが多々ありました。
理念共振(Yoruka)プログラムで一番記憶に残っている出来事はなんですか?
「モヤモヤに関連する相手と実際に対話をしてくる」はかなり刺激的な体験でしたね。私が対話した相手は、色々な思いを馳せていた方だったのですが、蓋を開けてみると相手の方は至極フラットで、「ああ、自分のモヤモヤは単なる思い込みで、実際に対話することで分かることは実に多いのだな」ということを、実体験として得られました。
理念共振(Yoruka)プログラムを体験したことで、ご自身に変化はありましたか?
これまで以上に「相手の話をしっかり聴く姿勢」が作れたと思います。
立場上、多くのスタッフから日々さまざまな話を聞いていますが、前は私自身の経験や知識から、例えば相手が「ABCを田玉さんに伝えたい」と考えていても、ABのあたりで私のほうからつい先回りして遮ってしまったりしていました。
ですが、Yorukaプログラムで実際にモヤモヤする方と話してわかったように、相手に誠実に向き合って、対話をしっかりすることで、相手の考えを正しく理解できるようになります。具体的には「ABC、なるほど、分かった。で、実際のところ、あなたはどう思っているの?」と、しっかり聴いて、それから踏み込めるようになりました。
言い換えますと、経営者にとって、会社を成長させるためには、メンバーの立場や心象を慮って「相手の想いを引き出す」ことが重要、ということです。Yorukaを通じて、「聴くこと」が組織の上にいるポジションの人間に必要なことだと、実感として再確認できました。
ただ相手を理解するだけでなく、組織として立場を超えた相互理解を生み出し、共創する間柄になるために必要な自分の姿勢を作れた、とも言えますね。
理念共振(Yoruka)プログラムでは、その前後で「メタ認知力」を計測しているのですが、田玉さんのメタ認知力が参加者の中で最も大幅にアップしていました。実際に参加しての実感はありますか?
Yorukaに参加して、自分自身の大きな気づきとして「他の人を変えるのではなく、自分が変わる」ということでした。
【参加者3名のメタ認知力の前後比較】
田玉さんはAさんに該当し、最もメタ認知力が向上していました。
Yorukaは、自身の内面に向き合うプログラムです。言い換えると「自分に矢を向ける」ようなイメージで、これはある種の恐怖が伴います。ですが、組織として、経営者として、こういったセルフフィードバックのプロセスは成長に必要なことだと思います。
企業は人が作ります。人が自信を持つためには「自分がなにものか」を内観する必要があり、Yorukaはその機会を与えてくれます。
当社の工場勤務スタッフには心理的安全性チェックを定期的に受けていただいておりますが、一部の方にはYorukaも受けてもらうことで、組織がさらに良くなる可能性を感じました。
この事例を読まれている方に一言お願いします。
Yorukaは、日々忙殺されている経営者やリーダーにとって、いまの自分の立場や考え方を振り返れる、稀有な機会です。自分自身と会社のステージを一段階アップし、成長させるために、まず自身の内面とじっくり向き合うことが重要で、Yorukaは日々の業務のなかでも取り組めるプログラム設計になっています。
経営層・管理職は他者の話を聴く立場にあります。聴く立場にいる方にとって、Yorukaは実践的なプログラムです。経営層にとって、こういった研修は「やってみて初めて分かること」の方が多いと思いますので、「まずは試してみよう」というくらいの気軽さで、Interbeingさんに相談してみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました。
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経営者が自身の内面に向き合い、会社の成長要因に気づけるプログラム
カクイチ建材工業株式会社
代表取締役社長
田玉 千章 様
組織開発プログラム
カクイチ建材工業株式会社
代表取締役社長
田玉 千章 様
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音声で聴く経営者インタビュー
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