貴社の事業について簡単にお知らせください。

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークスは、福岡地所グループの一員としてキャナルシティ博多をはじめとした商業施設の企画運営を担う会社です。「福岡をもっとおもしろく!」をミッションに掲げ、現在は福岡地所グループだけでなく様々な施設の運営も手掛けています。
神崎様が普段ご対応されている業務内容をお知らせください。
私の担当は施設の運営企画です。複数の社内プロジェクトに所属しながら当社が運営する施設のリニューアルや新規企画立案を行っています。当社の強みは商業施設運営で培った企画や運営ノウハウですが、例えば複合施設開発企画やオフィスビルの運営企画など、従来では手掛けていない新領域にもチャレンジしています。
Interbeingを知ったきっかけをお教えください。
2021年 にとあるオフィスビルの開発プロジェクトに携わった際、Interbeingのことを知りました。
そのプロジェクトでは「このビルに入ると従業員が働きやすくなり、それによって会社の業績あがる。そのためにオフィススペースができることをしたい」と考え、企画のコンセプトの一部に「働く人がリフレッシュできる環境」を掲げていました。
このプロジェクトの企画会議では様々なアイデアが出ていましたが、「リフレッシュ」の定義を議論した際、オフィスビルでのリフレッシュとは身体だけでなく、心も対象となり、それには例えばキリスト教文化にある「懺悔部屋」のような悩みを吐き出せる場所があったら面白いかもね、といったアイデアが出ていました。
「懺悔部屋」とは言い換えると「業務と直接関係のない人物に、自分自身の心象を話すこと」で、それがリフレッシュにつながるのではないか、と考えていました。
私の実家がお寺ということもあり、このアイデアを企画として深堀りしてみようと思っていたとき、継いでいる兄に相談し、兄から「Interbeingという会社が、僧侶が企業と対話するサービスをやっている」という話を聞きました。そこで産業僧対話の存在を知り、調べてみると私達のアイデアをすでに実現しているようなサービスでした。そこでさっそく、Interbeingにコンタクトをとった次第です。
松本と初めて話したときの感想をお教えください。
“産業僧”は初めて聞く言葉で、まず最初に“産業医”を想起しました。ただ松本さんとはじめて話してみたとき、産業医以上に、完全な第三者という認識のもとで安心して対話することができました。また、これは松本さんご自身がおもちの力なのかもしれませんが、松本さんとお話するとなんだかとてもポジティブな心持ちになれました。
そうした感想や、ビジネスの環境下で僧侶と話すことについて、社内に持ち帰って議論しているなかで、「オフィスビルの企画の前に、まずは自社で松本さんの産業僧対話をやってみよう」ということになりました。
面白い流れですね。なぜ自社でやってみようという話になったのでしょう?
当時の当社は離職者が続き、私自身としても「この状況をなんとかしたい」という思いが強くありました。
松本さんとの会話は、企画についてのご相談がスタートでしたが、実際に話していくにつれ、私自身の価値観や当社でやりたいこと、モチベーションが短時間で再認識できました。そこで、産業僧対話は自分を見つめ直し、モチベーションを呼び覚ます効果があるのではないか、と考えたのです。
当社でキャリアに悩んでいる方も、入社するときは当社で実現したいことがあったり、なりたい自分をイメージしていたはずです。それを産業僧対話で再び認識してもらうことで、入社したときの気持ちを思い出して心新たに業務に取り組めるようになることを期待しました。
そうして、当時の上司に産業僧対話の意義を説明したところ、上司も危機感を抱いていたことから、「まずはやってみよう」と決まりました。
実際に産業僧対話はどのように実施されましたか?
人事担当者と相談して、管理部門と事業部門のメンバー9名で実施することにしました。
上司から急に「僧侶と話してきて」と言われると、メンバーが「私に何か問題があると会社が考えているのでは?」と勘ぐってしまうかもしれないため、実施に先立って対象者を絞り産業僧対話について丁寧に説明しました。
特に強調した点は、松本さんとの対話内容は会社には一切共有されない点です。それによって、産業僧対話は安心安全の機会であることをメンバーにきちんと理解してもらってから、対話をしていただきました。
産業僧対話を実施した後の貴社の変化を教えてください。
産業僧対話をしたメンバーがいるチームでは、身体的な疲れだけでなく、心のケアの有無も業務品質に大きく影響するね、というコンセンサスができているように見受けられますね。
実際に体験した方のアンケート結果は次のようなものでした。 ・励ましてもらった ・自分が言葉にしたいことを汲み取ってくれた ・自分自身が将来に漠然とした不安をもっている事に気づいた ・古株としての会社内での役割や存在価値を気づかせてもらった ・いつも話を聴く立場なので、久しぶりに自分の話を聞いてもらえた ・自分にフラストレーションが溜まっていることに気づくことができ、アウトプットの仕方を考えるようになった
従業員が多いと、いろいろと悩んだり心の病気になったりする人はどうしても一定数出てきます。でもそれは、その人個人の心が弱い、ということではなく、本人の環境であったり組織との相性の問題であったりもします。
松本さんとの対話をきっかけとして、そうした機微を理解できる組織になってきているように思います。
産業僧対話はどういった企業に必要そうでしょうか?
ウェルビーイングのように成果が短期的に見えづらいことに対し、導入ハードルが高い企業も一定数あると思います。ですが、「だからこそ」interbeingのサービスは必要だと感じます。
例えば成果主義の企業では、現場はプレッシャーもあり疲弊していることが多いです。そのため、企業として従業員のあり方にリソースを割くことが、離職率の低下や社員のエンゲージメント向上に寄与し、それが持続的な業績アップの土台となると考えています。
例えば、営業職など日々目標に追われてプレッシャーの掛る仕事をしている人にこそ、Interbeingのサービスは必要なのではないでしょうか。
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INTERVIEW
定着率の向上、社員エンゲージメントの向上により、持続的な業績アップの土台を作る
株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス
企画部 マネージャー
神崎 和樹 様
産業僧対話

株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス
企画部 マネージャー
神崎 和樹 様

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音声で聴く経営者インタビュー
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